~秘メゴト~
「姫乃、そんなに泣いたら顔腫れるよぉ…」


 瑠璃が背中をなでなでしてくれる。


「だっだってぇ…」


 それでもまだ姫乃はしゃくりあげている。


「ほら、第二ボタン貰いにいくんでしょ。泣き腫らしたブス顔じゃ、貰えるもんも貰えないよ」

「ひっひどいぃぃ」


 酷いと云いながらも、姫乃の顔に笑顔が戻って来た。


「…そだね。泣いてちゃダメだよね。…顔冷やしてくる!!」


 姫乃はぱたぱたとトイレへと駆け出していったた。


「いってらっしゃ〜い」


 うんうん頷きながら、瑠璃はにやにやと姫乃の可憐な後ろ姿を見送る。


「がんばれ、ひめの」




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