者々交換
それを今、私はしわしわになった手で、握っている。

重たいながらに颯爽と走らせて、夏休みの予定を書いている。

濡れている髪からポタポタ水が落ち、出来上がっていく文字が薄くなっていく。

水泳の授業後のちょっとした不快な点

『はい、これで1学期最後の授業は終わりね!明日は体育館シューズと筆記用具と通知表を入れるファイルさえ持ってこればいいよ。じゃあ、起立!』

シャープを雑において、半分立って礼。

あらかじめすぐに帰れるように荷物を入れておいた革のスクールバッグを肩に掛けようとした、その時だった。
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