恋オモイ



「だから嫌だったのに」


私はただ単純にそう思いそう言った。

それはもうはっきりと自分でもびっくりするくらいさっぱりとしていた。


「もう、いいよね?満足?」

冷たくそう言えば目の前の彼は俯く。


「ごめん…でもハルカが好きなんだ!ハルかにも俺を好きになってほしい…」




「……なに言ってんの?」




私の一言で多分彼は全てが理解できたと思う。


私たちの付き合いは偽りだ。



彼が私を好きだと言った。

私はすきじゃないと突き放す。

好きじゃなくてもいいと彼は私の肩を掴んでそう言った。




――だから付き合ったのに。








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