エゴイズム☆キララ
阿部は驚き目を見開いている



「えっ!?お見合いしたの?」


「お見合いはしましたけど、そんなんじゃなくて…」



それに、あたしが誰と何をしようと佐々木さんには関係ないじゃない



心の中では思うが最後までは言えない



「羨ましいわ、寿退社」


「え、ほんとに結婚するの?」



佐々木の悪態に阿部の反応が煩わしく感じてきた



佐々木は涼しい顔をしてうどんを啜り、目の前の阿部はジッとこちらを見ている



「…は、ははっ」



スープを一気に飲み干し



「急ぎの仕事があるのでお先に失礼します!ご馳走様でした!!」



箸を置き、その場から逃げるように立ち去った







たまにはゆっくり食事を取ろうと思ったのだが叶わなかった


それどころか、余計に落ち着かなかった

食べた気がしない…
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