軌跡
 一通のメール。そこにはアドレス帳に登録された名前は表示されていない。@マークを挟むアルファベットと数字の羅列。それは、四ヶ月ぶりに目にするアドレスだった。
『元気にしてますか?』
 睦也は硬直した。そして次の瞬間、静かな寝息を、左肩に乗せられた微かな重みを感じた。だがそれは錯覚でしかない。睦也の隣には、今は誰も座っていないのだから。
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