サクラノコエ
理紗がいてくれたことでホッとしてしまい、上着を羽織っているとはいえ自分が制服姿だったことをすっかり忘れていた俺は、理紗の涙がおさまったあと、スーパーで一番利用者が少ないと思われる奥の階段スペースに置かれたベンチで待つように理紗に言い、急いで着替えに走った。
理紗。
理紗が会いに来てくれた。
嬉しい!
マッハで帰り支度をすませ、再び理紗の元へと戻る。
ちょこんとベンチに腰を下ろしている理紗を見つけ、一歩手前で足を止め、呼吸を整えてから
「よかった。ちゃんといた」
そう言い、理紗の元に歩いていった。
しかし、理紗は俯いたまま、顔を上げようとしない。