サクラノコエ
「おぉ、変わってない! この部屋、なんか落ち着くんだよなぁ」
部屋に入ると和樹は、まるで自分の部屋のようにゴロンと寝ころび、さらにハイテンションでコロコロと転がり始める。
「あ、『Blue』の新しいアルバム買ったの? 借りて行っていい!」
「いいよ」
和樹に言うと怒られそうだが、はしゃぎっぷりが子供みたいで笑える。
「ん? 悠人のケータイ鳴ってない?」
俺のケータイの着信音が微かに聞こえる。
この音は理紗からのメールだ。
理紗からなら別に急ぎの用ではないだろう。と、着信を無視していると、和樹の方が気になったようで
「あれ? 見なくていいのか?」
そう尋ねられた。