旦那様は社長 *③巻*
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月曜日の早朝に行われる重役会議に出席している悠河に、会長から電話が入った。
「え? 今からここに?」
「あぁ。大事な話があるらしい」
「……悠河に?」
なんとなく嫌な予感がして、少し声が震えた。
会長からの電話は実は最初にあたしが受けた。
いつもは会長秘書から会長の伝言を伝えられるのに、今日は初めて会長直々の電話だったことにあたしも驚いて背筋が伸びた。
『悠河にかわってほしい』
電話の相手があたしだと分かっているはずなのに、他に何も語らずこの一言だけを告げた会長。
いつもとは違う、ただならぬ何かを感じた。
「大丈夫だから。心配すんな」
「でもっ」
「心配ない。……大丈夫だ」
何度もそう口にする悠河の言葉は、なんだかあたしじゃなく、自分に言い聞かせているようにも聞こえた。
一時間後。いつものように秘書を連れてやってきた会長は、ソファーに腰を下ろすなりいきなり悠河に頭を下げたのだ。