幼なじみの初恋

「俺さ~好きなやついんだよねぇ~」

「ぶはっ」

「きたねぇよ・・・」


飲んでいたオレンジジュースが口から・・・

最悪っ・・・


「ごめんごめん」


えへへ、と笑いながら誤魔化す。


「でさ、さっきの続きなんだけど・・・俺その子のこと本気なんだよね」

「へ、へぇ」


なんでこんなタイミングで言うの??

アタシはるきあが好きなのに・・・

さっそく失恋しちゃったよ。


「でもさその子すっどい鈍感だし見てるとほっとけないんだよなぁ~」


だから何さっ・・・

るきあのバカ。

バカ・・・


「っ・・・」


なんで?


「なんでっ・・・」


視界が滲んで・・・手で拭っても拭っても、

アタシの見える世界が滲んで見える。


「かける、なんで泣いてんの??」

「分かんないよぉ・・・勝手に、勝手にっ・・・」

「かける・・・調子狂うじゃねぇか・・・」

「るきあ、ごめっ」


アタシの体はるきあの温もりに包まれる。


「るきあ、離しっ・・・」

「泣き止むまで俺がこうする。」

「離してよぉ・・・!!」

「無理。」


なんでるきあは期待させるような行動をとるの??

誤解しちゃうじゃんかぁ・・・


でもアタシはその腕を解けなくて

涙がおさまるまでるきあの温もりの中にいた。






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