君を想うと~triangle love~
「イブッ!!いい所へ!!
早く俺を助けろ!!」


「えっ…、慎ちゃん??」


「ダメだ、イブ!!止めるな!!
コイツの腐った性根は叩き直さないとダメなんだ!!!!!」



「えっ…、龍ちゃん…!!??」









止めさせろ



続けさせろ



の俺と龍の攻防。










オロオロしながら俺たちの攻防を見続けたあげく。




止まらない俺たちの争いに強いストレスを感じたイブは。











「………っ、…ひっく…、…うぅっ……」











―は~あ。でたよ。










突然、泣き出してしまった。









イブは何かと言えばすぐに泣く。






弱いフリして、やたらと気の強~い誰かさんとは違って、早坂伊吹というオンナはとにかく弱いヤツだった。




友達がいないワケじゃないけど、おとなしくて目立たない。


思ったことを3しか言いきれないような弱い女。






俺はイブのそーいう所にげんなりしたりしちゃうんだけど。

おれの隣にいるオッサンはそうではないらしい。









「いっ、イブッ!!!!
泣くなっ!!に、兄ちゃんが悪かったっ!!」



「う……っ。」



「止めるから!!止めるから!!なっ!!?」








俺にコブラツイストをかましてた龍はバッと起き上がると、イブの側へ駆け寄ってイブの体をギューっと抱きしめてる。








はあ……。

シスコンもここまでいくと重症だ。








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