先生
「早く終わればいいのに…。

逢いたくても逢えないって…正直キツイ。」


「大輝…。」


寂しそうに呟いた宮原君の肩に、美咲が手を乗せた。


だよね…。


寂しいよね。


今、一番逢いたいし、相手に触れたい時。


声が聞きたいと思って携帯持つけど、

諦めてため息をつく。


それは自分の我が儘だから…。


相手に迷惑がかかってしまうんじゃないかって、自分の気持ちにブレーキをかける。


私もそんな時が有る。


声が聞きたくて仕方ないのに、諦める。

たまに学校で見る疲れた顔。


三年の、特に今の時期は進学やら就職の事で悩む生徒の相談にのったり、他の学年の先生との会が有ったり…。


凄く忙しそう。


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