ユビサキからあなたへ

サイテイ

あの修学旅行から1ヵ月が経った。





このごろサッカー部のインハイ予選に向けての練習が忙しく、1日1日がやけに短く感じる。





お世話になった先輩と同じチームでサッカーができる最後の大会だ。

さすがの俺も、最近では朝練まで出てグラウンドを駆け回っている。







「よっ悠!どした?元気ねぇな。」

朝練あがり、蛇口の前で休んでいた俺に、洋介が声をかけてきた。

「元気?有り余ってるよ。昨日夜更かししすぎた。」

わりとどうでもいい嘘をつく。
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