爆走★love boy
キライ
「立てるか?」



樹先輩にロープをほどいてもらっても、しばらくは手がしびれて動かすことができなかった。



でも、一刻も早くこの部屋を出たかった。



ベッドの近くには雅紀君を含めた3人の男たちが転がっている。



みんな一様に意識をなくし、血にまみれた状態で。



「触らないで……!」



私はこのほんの数十分間に、薬が切れたのかしっかりとした言葉が出てくるようになっていた。

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