あなたに会えた喜び
着いた場所は公園だった。


「何?優介君…。」

うまく顔が見れない。


「なんで俺の顔見ねぇの…。」


言えない。

言えるわけがない。

“あなたとキスしたことが…なんて…”

「なんで…」


あたしの腕を握る優介君の手の力が強くなったのがわかった。


「いたっ…」


「なんでだょぉ!!!!」


そう大きく叫びながら、必死に手の力を緩めようとして軽く震える優介君の手。

あたしはそんな優介君のことがちょっと怖かった。


「あの…」


「さっき一緒にいた男のことが好きになったのか?それとも俺のことが嫌いになったのか…?」


「…どれも違う…。」


「え……」


言葉では伝えきれないこの思い…。


なんて言ったらいいかわからないあたしは…



“ちゅっ”


その瞬間、頬が赤くなるあたしと優介君。



最初に言葉を発したのは優介君の方。


「ホッペじゃなくて“ココ”が良かった…」


そう言って照れた笑顔で、指で唇を指す。


「バカっ…」



< 47 / 147 >

この作品をシェア

pagetop