大好きな君にエールを
ひーっ。怒られる怒られるっ!!あたしは大急ぎで着替えて道場へ向かった。
「こぉうらぁーっ、麻帆ぉっ!」
バッシィッ。竹刀で道場の床にぶつけたキャプテンの姿。
「す、すみませんっ」
「今、何時だと思ってるの?」
「ぶっ、部活が始まってから5分が過ぎてます…」
「部活開始10分前には必ず来ることが剣道部の規則ってこと、わかってるよね?」
「…はい」
キャプテンの目が恐ろしい。そして部活仲間の視線もかなり痛い。
「1分も遅れちゃいけないのに、自覚が足りない!今から校外20周してきなっ!」
こ、校外を20周もっ!?
「ほら、早く剣道着を脱いで体操服に着替えて走ってきな!遅刻した罰なんだからっ」
あたしは渋々道場を出た。