大好きな君にエールを
あっという間に俺の中にはモヤモヤが広がっていく。
「麻帆、あのさ誰?」
「…えっ?」
「そこにいる奴、誰?」
広がり続けるイライラ、嫉妬。
「あっ、今の聞こえてた!?ごめんね。大塚くんっていうの。男子剣道部の1年生なんだっ」
「…仲、良いの?」
「そんなに良くないよ。同じ剣道部ってことだけかな」
部活が同じだけ、か。絶対にそれだけじゃない気がするのは俺だけか?
「今、麻帆帰り道だよな?」
「うん?そーだよ」
「それでそいつと帰ってんの?2人で帰ってんのか?」
「え?あ、うん。何回も断ったんだけど送るって言われて…」
俺のイライラがまた増えた。