大好きな君にエールを




麻帆の反応にショックを受けた。だって、喜んでくれると思っていたんだから。『早く会いたい』って言ってくれると思ったから。



「あ、あぁ……。明後日帰ってきちゃ悪ぃか?」


ショックを隠しきれず、少し冷たく言い放ってしまった。


「そ、そんなんじゃないよっ」


声が慌てる麻帆。



なんだよ。俺の帰りを楽しみにしててくれたんじゃねーのかよ。


もしかして……麻帆に好きな奴でも出来た?遠距離が嫌だった?


「じゃあ、なんでそんなにテンション低いんだよ。やっぱ俺、帰ってこない方が……」


「違うっ!あたし……合宿なの。明後日から合宿があるの」



へ?


俺の不安が一気に消え去った瞬間だった。



< 73 / 526 >

この作品をシェア

pagetop