秘密の鎖

オロオロと目を泳がせていると、莉沙ががしっと私の顔を両手で挟み、おでこがくっつきそうなくらいに顔を近づけてきた。


「なんなのー?何隠してるのーっ!?」


「むやあああっ、話す、話すから離して~!」


ほっぺたをつぶされて口がタコみたいになって、莉沙の手を剥がそうと奮闘したけどなかなか離してくれない。


綾香はというと、うわぁブサイク、と悲しそうに眉を下げて私を見つめている。


そんなことしてないで私を助けろー!!

むかつくー!!



最後にぐにっと抓られて、ようやく莉沙の手から解放された。

手からは解放されてもじとっと見てくる目から解放されない……


「あのあのあの、あのね莉沙」


「何してんの。いいから早く言っちゃってよ」


「えええっと、実は、実は……」


「まさか夕月さんと兄妹じゃないとか?」


なんで当てちゃうのよ莉沙!!


「おっ当たり。カンがいいねー」


なんでスパッと言っちゃうのよ綾香!!


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