君に恋した。
「昨日は、ありがとう!」
「どういたしまして!
 あっ、俺のほうこそどうも。」


そういって、軽く挨拶してニッコリ微笑んだ。
私たちは、先に教室へと入った。

「やっぱ、いいんじゃない?
 氷野君。」
「えー…?
 そっ、そ、そりゃあカッコイイけどさ??
 私なんか相手にしてもらえるか…。」

私は、そんなに可愛くもない、いわゆる


((フツーの女子))

特に目立つ存在でもないし、ずばぬけてる才能があるとかでもないから…。

きっと、

日向の隣に居たら浮くじゃん。

私だけ。

日向は、本当に日向みたいな人だからいいけど。


私は、美菜って名前だけど、
そんなに美しくないしさ。

「愛は、確か樹君が愛に惚れたんだよね??」
「ん…。
 どうだろねぇ…。」
「えー?
 言ってたジャン…。」
「なぁんか、知らないうちに
 恋人になってた?みたいな~。
 アハハハハ…。」

「<俺、愛に惚れてる!>
 でしょ?
 い・つ・きの告白」

愛は、恥ずかしそうに顔を赤くしていった。

「あー、やっぱラブラブだね~」
「ちっ、違う…って…ば。」

愛は、照れ隠しの為か、目をそらした。

(本当に、仲いいんだな~。
 ちょいと、うらやましい。)

「あっ、そうだ。
 沙月(サツキ)も、彼氏出来たんだってー。」

「えーっ!?!?」

沙月は、引っ込み思案で男子と会ったら、無口になるような子だったのに…。

人は変わるもんだなぁ…。


まわりが、
どんどん<カレカノ>関係になっていく。

今日、それを実感したような気がする。

なんか、
私だけ取り残された感。

「あ。今、取り残されたって思ったでしょ。」
愛がズバリと言う。
(てっテテテテレパシーか!?)
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