櫻桃~サクランボみたいな二人~


#光輝side#

俺を……くれ…だと?

アイツ、黙ってりゃ勝手な…。

もう我慢ならない。

「おい!! てめぇ何言ってやがんだ、あぁ?!」

「私は櫻君が好きなの。だから桃花さんと別れて」

ふざけんなよ…。

「もう一回言ってみろ。その顔面はもう整ってねぇと思え」

「櫻君ッ……!」

「黙れ」

「……ゥッ…」

オンナは泣きはじめた。

「悪いが、俺は桃花と別れる気はない。もちろん、お前のオトコになるつもりも無い」

「光輝…」

まだ泣くオンナ。

「ごめんね。でも光輝はあげない」

「さっさと失せろ」

「…ゥ…ゥ……」

「ごめんね」

俺らはその場を立ち去った。
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