涙が愛しさに変わるまで
ど……どうしよ
あたしは取りあえずコーヒーを置いて一人、ソファーに腰掛けた。
「ふ〜……。」
一息ついたけど
「……まい」
相変わらずあたしを呼ぶ桐沢社長。
寝顔までもかっこいい。
あたしがじっと見ていると、桐沢社長の目からは一筋の涙が流れた。
「え……ちょ、なんで?」
桐沢社長はそのまま何も言わずに寝息をたてている。
あの桐沢社長が……涙?
そんなに苦しい思いをしてるのかな?
それともあたしのせい?