涙が愛しさに変わるまで
あたしは心の中を読まれてしまって凄く焦った。
「いえ!そんな怖いだなんて……」
「安心してください。襲いませんよ」
あたしはその言葉に内心凄くホッとした。
「まあ、今も好きなのは本当ですが」
そう言ってあたしに向かって微笑んだ。
あたしはその笑顔を見てもキュンともしなかった。
水野課長がかっこよくないとかじゃない。
むしろ凄くかっこいい。
だけど……あたしのこの心臓は桐沢社長以外には反応しないみたいだ。
「……でも片岡さんが桐沢社長を好きなのはバレバレですからね〜」