無口なDarling
「・・・んっ・・・」
ベッドの上で澄子に跨りながら、“ある物”を紙袋から取り出していると、下にいる澄子の目が更に潤みだした。
「・・・猛・・・それ」
綺麗に包まれた箱を開けて、中身を取り出すと零れそうだった澄子の涙が垂れた。
体が横になってるから、枕に向かって垂れる涙。
「・・・手。出してみ?」
泣きながらおずおずと左手を出してくる。
なぁ?本当にその指でいいのか?
俺に、その手をくれるのか?
“これ”を左手につけてもいいのか?
「・・・」
すっとそれを左手の薬指に入れた瞬間、なんだかすごい満たされた気がした。
・・・これで、誰が見ても俺のモンだ。
一生外す事はない。
っつーか、外させない。