無口なDarling
「じゃ~どうしよう・・・」
「ん~・・・なんか言いあだ名無い?誰にもバレないような!」
女って好きだよな・・・そうゆーの。
「じゃあ!みかん君は?」
「みかん?あ~・・・まぁ!たしかにみかん君だね!」
・・・は?みかんに似た男とか不細工じゃねぇ?
「でも澄子はすぐ変な男に捕まるからぁ~」
・・・澄子??同じ学年か?でも聞いた事ねーな。
って言っても俺同じ学年の女なんてあんまりしらねーかも。
「そんな事ないよ!!ゆ・・・じゃない!みかん君は絶対優しいもん!」
みかん君・・・絶対ネーミング間違えただろ。
「まぁ~澄子がそう言うなら千代は応援するよ~?」
「よし!今日からリサーチしなきゃ!」
そう意気込んだ澄子と言う女の声はやけに耳に残る声だった。
・・・とりあえず顔見て―な。どんな顔してんだろ。
丁度チャイムが鳴りその女二人はベンチから立ち上がり、教室に向かおうとして歩きだした。
俺も何気なく植木の隙間から出て女達の横を通り過ぎた。