無口なDarling



この一ヶ月、私はお弁当を作っていない。


理由は・・・猛に引っ付いていた女の子が言った一言。 (前話にて)


゛猛ぅ。最近あのまっずそ~な愛妻弁当も無いんでしょ~?あはは☆私いつも猛のお腹心配だったもん!笑"

私の声より1オクターブ位高い声で、猛にそういった。


この一言に対して、猛は何も言わなかった。


否定も肯定もなく、無言でその言葉を聞いていた。それが何を意味するのかを分らないほど私はバカじゃない。


猛も迷惑だと思ってたんだ。猛は優しいから、きっと言い出せなかったんだね。


だからもうお弁当は作らないの。


無理して食べてもらって、嫌われたら意味ないもん。


猛が美味しいって。作って欲しいって思ってくれなきゃ意味ないんだ。



だけど、心の中では期待する気持ちもあった。



いつもあるから、有り難味がなくなってるのかもって。だから少し経てば「弁当作ってよ」って言ってくれるかなって。



でも、その期待も崩れてしまったの。お弁当を作らなくなって2週間目くらいに、猛が言ったんだ。


「・・・最近パンばっかじゃね?」って。


それも、特に意味も無さそうに。


私は曖昧な笑いしか出なかった。だってお弁当を作って来ない事に気づいてたのに、やっぱり「作って?」とは言ってくれないんだね。



猛にとって私が作るお弁当なんか、なんの価値も無いものだったんだ。



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