あたしの王子様
第1章 二人の出会い
「―…ください…亜様…」「…ん?」
「起きてください。羽亜様」
「んぁ?もぉ朝なの?」
「そうでございます。」
「あ!今日から学校だったね?」
「左様でございます。本日の朝食は御車でお召し上がってください。」
「うん、わかった」
「本日から学園の寮生活だとか?」
「うん、そおなの。あたし今日の放課後から寮生活がはじまるの!」
「どんなところなんでしょう?」
「わかんない。だけど楽しそうだから…」
こうやって話ながらも、学校への準備が着々と進んでいる。
あっ自己紹介してなかった!
あたしは、水無月財閥の娘の水無月 羽亜。女の子よ!
いま、少し寝過ごしちゃって慌てて車に乗るところ!

「行ってらっしゃいませお嬢様」
「いってきまーす。」

ガチャ
「お腹減ったぁ…朝食は?」
「おはようございます。本日はフレンチでございます。お紅茶はダージリンでございます」
「ありがとっ」

いま隣にいるのは、あたしの執事の甲斐。
甲斐はあたしのお兄ちゃんみたいな存在。

優しいんだぁ〜
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