あたしの王子様

心の中

部屋を出ると前に
甲斐がいた。
「お嬢様、お荷物お持ち致しますよ。」
「あ、ありがと」

「本日の、入学式が午後に行われます。お色直しを行いますか?」

「えっと…」

「では、寮のお部屋に行きましょう。ご案内致します。」

「彼女は望んでないようだけど?」

私たちの会話を聞いていた稲ヶ崎さんが口を挟んだ。
「さ、左様でございますか。」

「あのさ、俺達、これから教室に行くんだよね〜。」
「左様でございますか。では、お時間になりましたらお呼び致します。」
「結構。時間ぐらい自分で気が付くし。」
「左様でございますか。では、必要がありましたら、お呼びください。」

そういって甲斐は下がった。

長い廊下をゆっくりと歩く。
コツコツと音が鳴る。
多分大理石なんだろう。

前をみるとエレベーターがあった。

「これに乗って教室に行くんだよ」

そういってエレベーターに乗り込んだ。
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