私 の 愛 し い 人 [ホラー]
家に着くなり琉輝星はもう一度、風呂へと向かった。

"汗かいたからシャワー浴びてくるよ。
雪梛に汗臭いなんて言われたくないからな!"

笑いながら着替えを持ち風呂に入って行った。

その間にカバンから取り出した日記を開き日付が変わり30分も経たないうちに今日の事を書き込んだ。

憎しみを込めて。


―ガチャ


玄関が開く音がしたので雪梛は部屋を出た。

『星愛ちゃん。』

『あ‥せ‥なさん‥‥』

目を泳がす星愛に微笑みかける。

『琉輝星には適当に言っといたよ。
駅前のコンビニでデザート買ってたって。
星愛ちゃんがまた怒られたら私も嫌だからね。』

『‥ありがとう』

『心配‥かけないでね』

それだけ言い残し琉輝星の部屋へと雪梛は戻った。

『‥‥‥死ねばいいのに‥』

雪梛はそう呟いた。
< 29 / 86 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop