泣き恋
コクハク
ショウの家に来て、1ヶ月半。



私はショウに

部屋を出ることを告げた。



真希との電話で少しだけ、気持ちがラクになったのもあるけど、

これ以上、
一緒にいたら私が私でなくなっちゃう気がした。




あったかくて居心地にいい場所に、


ずーっとふわふわ浮いていたい。



でも、どんどん現実世界から離れて、

痛みも辛さも感じなくなってしまいそうだった。



明らかに、痛みを感じる心の神経は、急速に鈍っていってる。




達也のことさえも、
夢か現実か
わからなくなってしまう。




このまま、
私の中で達也が薄まってしまうのが、



恐かったの。




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