天然彼女の愛し方(完全版)
『だけどさ、早くしないととられちゃうよ』
頬杖をついた優香が見つめる先には
さっきの女の子の集団とは打って変わった
清楚な美人系の人が廉の隣で笑っていた
…綺麗な人
上級生かな?
同じような年なのに私とあんなにまで違うなんて…
『やっぱりあの2人が並ぶと絵になるねぇ~!』
『目の保養だよね!』
うっとりとした眼差しを送る女の子たち
『…るか…春華!大丈夫?』
ハッと優香の声で我にかえる春華
あれ…?
今私
涙が出そうになった?
思わず目頭を抑える
少しほど指に温かい水滴がついた