嘘つき④【-理由-】
闇は静かで、私はこれ以上失態を見せない様に唇を噛む。
愁哉は何も言わずただ傍にいた。
その空気に不思議と高揚した気分は収まって、やっぱり嫌な男だと思う。
『愁哉、なんであたしを抱かないの?』
さっきのように、自嘲めいたものでなく、真実抱かれてしまえば、愁哉だけを見つめられるかもしれないと思ったのは本当。
『…抱かれたいのか?』
愁哉はクッと笑う。その冷めた笑い方はいつものままで腹が立つ。
『あんた程腹立つ男知らないわ』
『君程、気性の激しい女も中々いない』
『口の減らない男』
『君の二面性は尊敬する』
本当に腹立たしい。