必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》
『だけど、そんな中で俺を俺として一人の男として見てくれる最高に良い女に出会ったんだ』
『・・えっ?』
『雨の夜の公園で一人肩を震わせて静かに噎び泣く。その泣き顔を他人に見られると、“見られた!”ってその泣き顔を見せないようにしてさ。人一倍寂しい思いしてるのに、人の何倍も明るく振る舞って。そのくせ実は激しい思い込みで暴走して、キャバ嬢やっちゃうような子』
その時を思い返したように、ふっと優しく微笑んだのがわかる。
その刹那に今まで感じたことのないくらいの幸福感が体全体にそして心にまで浸透していく
『蓮さん、それって・・・』
多分・・・
ううん。きっと。
『俺を変えた。人生で初めて惚れた女』
そう言って、私を瞳に映すと、甘く甘い優しいキスを落とした。
番外編 * END *