必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》
『ねぇ‥愛してるって‥んっ。‥言って‥』
吐息の混じった甘ったるい声で【情事】の最中に、女にせがまれれば‥
『アイシテル』
義務的にそう言ってやる。
女はその言葉を聞くと、満足するかのように更に甘い声を出しはじめる。
【アイシテル】
この言葉は俺にとっては日常の会話と同じで
紙切れ程に薄くーー軽い。
何の意味も価値すらない言葉。
なのに、女達は執拗にこの言葉を求める―――
・・・くだらない。