修学旅行★幼なじみと甘いキス
「…ん?キミは確か……高橋さんか」


おそるおそる手をあげて立候補してしまったわたしに

担任の先生は、まだ全員の顔と名前を覚えきれていないのか
クラスの名簿片手にこっちを見る。


このとき、ふいに名前を呼ばれたことで
一斉にこっちへ集まってくるクラスメートからの視線。


その中には
ついさっき翔のことを噂していた女の子たちからの視線もあって


たえられず、わたしは体を縮こませた。


「このクラスはなかなか積極的で良いな。二人に拍手」


パチパチパチ…


何の話し合いもなく

すんなり男女の実行委員が決まったことに、
教室内からちらほらと手をたたく音が聞こえてくる。


そんな中、隣の席に座っている幼なじみの翔。


ただひとりだけは硬く両腕を組んで、反対方向を向いたまま…





でも微かにその口端が
意地悪そうにあがっているのが見えた。
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