修学旅行★幼なじみと甘いキス
――ガタッ!


その瞬間、思わず大きな音をたてて席から立ち上がったわたしに

クラスの人たちが一斉にこっちを振りかえる。


そのまま教室内はシーンと静まり返ってしまい…


わたしは一気に気まずさでいっぱいになりながらも

慌ててイスをしまうと、下を向いたまま教卓の方へと歩きだす。


するとしばらくして、後ろで翔も席を立つ音がした。


「班決めの方法は、各クラス自由に決めて良いそうだ。
ただし、全員が納得した形で決めること。
誰か一人でも余ったり、イヤな思いをする生徒がいることのないように。
実行委員の広瀬と高橋が中心になって、全員で話し合って決めなさい」


言われた通り、教室の前へとやって来たものの

担任の先生は大まかにそれだけ説明したかと思うと


あとの進行は、わたしと翔に全部任せるつもりなのか

余ったイスをどこからか持ってきたかと思うと、教室の後ろへと運び、腰かけてしまった。
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