ヒレン
第2章 初夏

訪問

授業が本格化してくると時間はあっという間に過ぎていった。

『おはよう』で始まって『ただいま』で終わる毎日のメール。

離れて初めて気がついた自分の弱さ。


夏が待ちきれず手帳の日付を消していく。



太陽と過ごす時間が少しずつ長くなる。


「舞子、研究室付き合って」


「いいよ。誰の?」


「長崎センセ」


李音と舞子は図書館から研究棟へと向かっていった。




季節も梅雨に入り、キャンパス内で迷うこともなくなってきた。


「うーん、何階だっけ?」


「確か6階だったと」




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