ヒレン
「初めまして。副部長の長崎です。よろしくね。女の子が入ってくれて嬉しい」


「初めまして。よろしくお願いします」


「観測するか」


2人と挨拶が終わると真が声をかけた。一面の星世界、月も出ている。


「まさに満天だね。」


「綺麗」


望遠鏡を覗いたり、星座を確かめたりしている。


「こっち向いて」


星座を眺めていた和真と秀明に智子は一眼レフのレンズを向けた。


「いきなり?」


少し和真が驚いた瞬間、智子はシャッターを切る。


「いい写真撮れた」


そう言って笑顔を見せると、違う部員の方へ歩き出した。


「飲もう」


真が全員に声をかける。それを合図にぞろぞろと階段を降り始めた。初め集まっていたホールまで降りると、冷蔵庫から飲み物や、軽食を取り出した。


「乾杯」


真の合図とともに、お酒を片手に騒ぎ始める。全員が寝静まったころには午前2時を過ぎていた。

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