ヒレン
「旅館(うち)どう?」



「う~ん。結構忙しいけど、予定表見る限り明後日以降がかなり。手伝うんだろう?」



優太の運転で実家へと家路を急ぐ。




「うん。久しぶりだし、帰ってからと明日お稽古して手伝う予定」



「そっか」



近況などの会話をしている内に、車は旅館近くにある実家へと到着した。



純和風の母屋の扉を開け、中へと入る。


微かに檜の香り


半年も離れていないのにこんなにも懐かしい。


後ろ手で扉を閉めながら優太が入ってきた。


< 91 / 170 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop