Taboo Apple
お父さんは泣いて







ママの病気に気づかなかった自分を責めた




お父さんが悪いんじゃない











私はただ呆然と空を見上げて









ママがもういないという事実を受け止められずにいた













涙が流れることはなく










人形のように感情のない瞳に映ったのは





息を切らした龍ちゃんの顔








次に感じたのは










少しの汗の臭いとマイルドセブン
















「よく頑張ったな」







耳元で聞こえる少し高めの声





走ったせいか少し高めの体温









漸く龍ちゃんの腕の中にいることを理解できた












刹那










堰を切ったように





涙があふれ出す








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