王様ゲーム
ふたりの距離
『アリス…。だいたいこんな
センスの悪い制服着せるほうが
おかしいよ!フン!……』

私は部屋に帰り、制服を脱ぎ捨て
座り込んだ。


涙が出る。

なんでかな?

Ryuseyは異次元の人。
マンガやドラマの世界に住む
ような人。

でも、毎日話していると、
なんかあったかくて、人間らしい
とこもあったりして、少し
近づいたように勝手に思ってた。


でも、今日のパーティーを見て、
やっぱり私とは住む世界が違う
って思い知らされた。


そんなとき、AOIにあんな
こと言われたりしたから、
ピリピリしちゃったな。


Ryuseyは、私を探して
くれたのかな?


いや、まさかね、あり得ない。


男はみんな若い子が好きなの!

三十路のバツイチ、子持ちなんて
女として見てないのよ。

わかってるもん。


一人、ぶつぶつ言いながら
家の片付けをしていると、
まおが隼人くんと一緒に
帰ってきた。
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