恋の眠る場所
「お前か。特別に造らせた人形って」

「はい。お父様がわざわざ私を」

「何を考えているんだろうな。人形遊びする気力もない。」

その言葉が深く突き刺さる。

「私はご不要ですか?」

「追い出す気力もない。

一か月好きにするといい」

好きに・・・?

あぁ、そうか。

この人は私を追い出そうとしていない。

だけど

必要ともしていないんだ。
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