ソレデモワタシハアナタヲアイス
「1コ引き受けたらもっと来るよ?良いの?」
戻って来た美咲は俺の質問に何も返さなかった。
「サキ、無理してね?」
空人が心配そうに美咲の顔を覗き込んだ。
「別にしてないから」
空人の表情を気にしてか、美咲は少し口元を緩めた。
「ねぇねぇ、マユちゃん」
そんな美咲をただ黙って見ていた真由子に、クラスメイトの女子数人が寄って来た。
「あのね、ちょっと相談してたんだけど、文化祭にクラスの有志で出店出来ないかな?って」
1人が少し恥ずかしそうに提案をした。
「面白そうじゃん!俺、賛成!」
いかにもこういうのが好きそうな空人がすぐに賛同した。
「うん!良いね!私も一緒にやりたい!」
もちろん真由子も右に同じだった。
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