【短編集】エーテルの底で
放課後の教室。



彼女は窓際の後ろから二番目の席に座り、頬杖をつきながらシトシト降る雨を眺めていた。


静まり返った空間に、雨音だけが響いている。


彼女の名前は


平良 志帆。

俺のひとつ前の席。



大人しくて、目立たないような存在。
男子と喋っているところは全くと言っていいほどみたことがない。


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