愛しい君に
* 夏休み

___side Ai***

「〜という訳でみんな楽しい夏休みを過ごしてこいよ!もちろん宿題も忘れずに〜」



担任の佐藤が言った。



今日から夏休み。



いつもよりさわがしい教室から私はささっと抜け出す。



蝉(せみ)の鳴き声が嫌というほど頭を刺激してくる。



−−−ミーンミンミンミーン−−−

「もう夏かぁ。」



今年の春に高校に入学してから早くも4ヶ月たっている。



はっと周りを見てみれば女子も男子もグループを作っていた。



そんな中、あたしはまだなにもできていない。



こんなこと言うと誰もが「いじめ受けてない?大丈夫?」とか心配するけど



そんな4ヶ月だけで「いじめられる」存在になるほど浮いてない。



ただクラスの子達とはちょっとすむ世界が違うみたい。



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