甘い香り
引き出しには、二種類の小瓶が
入っていて、
メモもついていた。

『涼香が好きな匂い
どっちか解んなかったから
二種類買っておいたんだけど
バニラとココナッツ
好きな方選んでよ。』

(涼ちゃん…)

あたしはどっちの香りも好きだったので
両方受け取っておいた。

(ありがとう…大切にするね。)

今はもう、居ない相手に
あたしは心の中で呼びかけた。
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