私を愛して

 「この髪、すっげースキだよ。ラヴ」

たった一日しかなれない恋人という絆。

なぜかって?






なぜたった一日かって?




だって

私は王国の姫だから

政略結婚のために

売り飛ばされたかわいそうなお姫様だから。




今日しか恋人になれないの。








 「っパンプ…」

私はなにも知らない彼を離したくないと思った。

離れたくない


 「ん?」

彼の首に腕を巻きつける。


















自分からした始めてのキス。







彼は受け入れ、情熱的なキスをしてくる。

もう、二度とすることのない情熱的なキス。



 「ふ…メロン味のキス」





私はパンプの手を取った。



 「あなたはお金持ち?」

 「…世間ではそういう分類だ」

 「じゃあ、王国を一つ分変えるくらい?」
 
 「まさか!ロシアフィー家ほどじゃない。
…高級ホテル最上階を買い占めるくらいなら…
ラヴ…?」

 「なんでもない!私はあなたの花嫁だもの!お城に住んでみたいだけ!」

 「…高級ホテル最上階を買うには一人じゃ広すぎる。花嫁が必要だな」




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