心から好きと言って【完】



「・・・・」




やだ。




怖い怖い・・・・。




目をつむって耳を塞ぐ。




康太はいないよ。




ここにはいない。




分かってる。




分かってるけど・・・・。




心臓の音がすごく速い。




すると、首筋にあたたかい手があたる。




「ひゃっ!」




ビックリして恐る恐る後ろを見る。




「何驚いてんだよ。」




「将・・・・・」




お風呂上がりの将だった。




ホッとする私。




「俺、ちょっとコンビニ行ってくるわ」




財布を持つ将。




ひとりにしないで。




私は将の服に手を伸ばした。



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