逃亡者
「もしもし、本部長ですか?おもしろい物を見つけましたよ。」

「何だ?。」


「死亡した宮瀬のポケットの中に、大麻が入ってたんですよ。」

「ほう。それで?。」

「ですから宮瀬は大麻によって精神異常を起こし、大崎 圭輔の母と父と妹を殺してから自殺したんじゃないでしょうか。」

「じゃあ大崎 圭輔は?」
「死体を見て怖くなり逃げたと思われます。」

「それは違う。」

「は?」

本部長の訳のわからぬ言葉に高橋は混乱してしまった。

「いいから犯人は大崎圭輔だいいな緊急に指名手配しろ。」
本部長はそういうと電話を切ってしまった。

「どうかしたんですか?」

大山が話し掛けて来た。

「どうかしたんですか?の問題じゃないよ。一体本部長は何を考えているんだ?。」

高橋と大山は本部長が何をたくらんでいるのか全く分からなかった。


その頃、本部長は署の対策本部長室でいすに座りながら考えていた。

「これだけ大きな事件がこの市で起こったのは初めてだぞ、だが犯人は宮瀬だと分かっている、それでも私が大崎圭輔を犯人にした理由はというと・・・。」
見物だよ。一人の少年がこの国の警察からどこまで逃げれるか、楽しみだ。

その時 捜査員が私の部屋に入って来た。

「本部長!犯人は大崎ではなく部屋に残っていた多数の指紋から宮瀬であると・・・どうしたんです?。」

「分かっているよ。」

「は?」

「だから大崎が犯人ではない何て、言われる前から分かっていたよ。」

捜査員は面食らったような顔してたが状況が飲み込めたのか

「なら何故大崎を指名手配したままにしてるんです!。」

「高見の見物だよ。」

「それ以上答える権利は私にはない。
後、注意しておくがこの事は他人に口外したら・・・どうなるかわかるな。」

捜査員は小さく頷いて部屋をでていった。

「さあこれからが楽しみだ。」

本部長はニヤリとしてウイスキーの蓋を開けた。
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