逃亡者
その頃、本部長はと言うと、喜びに満ち溢れていた。

・・・何と、やはりあの少年はやってくれた。

二人の犠牲者は出たがこれを捨て駒だと考えていいだろう。

その時、高橋から電話が入った。

「もしもし、本部長ですか。」

「ああ、私だが。」

「あの大崎を護送していたパトカーの事故の件ですが、死体は誰の物なのかわからない程損壊状況が激しくて、これは全員死亡で決まりですね。」


「わからないぞ。」

「はい?。」

「とにかく、大崎は指名手配にしたままだ早急に市内の全駅、主要道路に検問を作れ。」


「本部長!それは・・・。」

高橋の言葉を遮るように、私は電話を切った。


その時、横に立っていた捜査員が言った


「本部長、ここはあの精鋭部隊を派遣すべきでは。」


「いや、まだ早い、まずは所轄の警察に任せよう。」

「わかりました、では千葉市警に連絡を入れて置きます。」

「頼む。」


そういうと捜査員は部屋を出ていった。


・・・さて次はメディアに電話だ。
大崎が自分がまた指名手配された時の反応が楽しみだ。

・・・フフフ、私は本当についているぞ。

本部長の不適な笑い声が部屋に静かに響きわたった。
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