奇妙な世界へのススメ
シュッ――・・・
ソレは真っすぐ伸びて
俺の手を掴んだ。
生暖かかった。
そして、痛いほど力強かった。
右肘から先ととれるその手は
たしかに、生きていた。
"仲良くしてください。私に会いたいと言ったのはあなたの方ですよ?
私はあなたを離しません。
なにしろ初めての大切なお友達ですからね。"
これからもよろしくお願いします、というように
どこからか転がってきた昨日の眼球が笑った。
右手は力強いままだった。